あの日、あの時、あの場所で。
「杏奈。」

「蓮也…」

「なんで逃げた?」

「…だって…」

「だって?」

私は泣かないようにしながら蓮也を、睨んだ

「だって…」

「言わなきゃわかんないよ」

「だってね、」

「ん?」

そんな優しい声でん?て言わないで

「だって…蓮也が」

「俺がどうした?」

「蓮也が、大人な女性に囲まれてたから!声かけられなかったの!!」

そういうと涙は堰を切ったように溢れ出てきた

「だと思った」

「わかってたなら言わせないでよ…っ」

「可愛かったからいじめたくなった笑」

「ばか…」

「知ってる」

「ばかばかばかばか!」

「知ってるよ。
そんなに馬鹿になるほど俺は杏奈のことが好きなの。わかった?」

「……」

「俺が杏奈から離れていくことはないから。」

「…ばか」

「だからさ、」

「…?」




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