あの日、あの時、あの場所で。
「そんなことないよー?」

「なんで?」

「ほら、これ」

前島がスマホを操作して見せたのは昨日の写真。

「これ、なに…?」

「昨日の夜、掲示板に出てた。まだ出てるよ。ほら。」

「え?文化祭前、最後の慰めか。
藤崎蓮也は西川杏奈を、瑞江恭太は新田美穂を抱きしめてラブラブオーラ全開か。って…なんじゃこれ!?誰が送ったかわからんの!?なんで私たちがこんな目に遭わんといけんの!?おかしいやろ!
すぐに投稿消しぃや!」

「おい。新田落ち着け。」

「落ち着けるかっ!こんなの…ひどいよ…」

「真相を教えてくれるなら消すわよ?」

「あなただれ?」

「私は有川風華(アリカワフウカ)あなたの次の順位の人よ。」

「は?こんなパンダが?」

「なんですって!?」

「パンダメイクじゃないの?」

「違うわよ!」

「あら、失礼。」

「美穂ー!みんながもうすぐ開店だって!はやくー!気合入れるってよ!」

「あ、うん!すぐ行く!パンダさん。ここ、4組だから、戻ったら?」

「有川よ!言われなくても戻るわよ!」

「そう?じゃあね〜杏奈ー!」

「美穂ぉ〜…怖いよ…」

「うんうん。大丈夫だからね。」
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