あの日、あの時、あの場所で。
「うん!美穂大好きだよぉ〜」

「わかってるから笑」

「あ、西川さーん!なんか気合はいること言って!西川さんの号令で今日は始めるから!」

「うん!えっと、1年4組になってもうすぐ7ヵ月が経つけど、みんなとこんなにも団結できる行事ってあんまりないと思うの。みんなが笑顔になれるような文化祭にしようね!みんな大好きだよ!
魅せるよ!4組魂!!」

「「「「「「「「「「おぉーーーーー!」」」」」」」」」」

「これより、1年4組、メイド&執事カフェオープンいたしまーす!」

いらっしゃいませ♪などと声が飛ぶ中、
杏奈は不安でいっぱいだった。

男性にちゃんと対応できるかな。

昨日みたいなこと起きないかな。

本当に蓮也は助けてくれるのかな。

蓮也…!


あれ…。今なんで蓮也の顔が浮かぶんだろう。

胸の奥がキューってなって、苦しいよ…っ。

誰か助けて…っ。


「杏奈?どうしたの?指名いっぱい来てるよ?まだ怖い?」

「ううん!大丈夫!」

「そう?ならいいけど…」

「うん笑大丈夫!」

「なーんていうわけないじゃない。
終わったらたっぷり聞かせてもらうわよ笑」

「えぇ!?」

「あ、ダメだ。私バレー部の試合ある笑」

「私も、吹奏楽部の演奏会がある笑」

「あれ?杏奈って吹部だっけ。」

「言ってなかった?」

「うん。楽器は?」

「フルートだよ♪」

「なかなか似合うね笑」

「ありがとう!頑張るね!」

「うん!じゃあ、試合終わったら演奏会見に行くからね!後夜祭は一緒にまわろう!」

「うん!ありがとう♡美穂!」


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