光と闇
決戦
シン・・・。
「っ・・・、離せ!」
「離せと言われると離したくないなあ」
そういってシンを締め付けた。
「うぅーーー!」
「シン!」
「ふっふっふ、闇に染まる仲間を見ろ!」
私はペンダントを出した。
「させない!」
ピカァーー
闇の帝王からの闇のオーラと、私からの光のオーラとの間で、シンが戦っている。
闇の帝王がふと闇化をやめ、口を開いた。
「・・・レナか。やはりな。お前は・・・どちらの味方なのだ・・・?」
「・・・」
え、え、どういうこと?
解放されたシンと私の目があった。
シンも驚いた顔だ。
「まあ良い。まとめて闇化してやる」
ぐにゃり。
視界がおかしい。
空間が、オーラが、何もかもが歪んで・・・
気がつくと箱に閉じ込められていた。
オーラで作られた壁だ。
「シン!レナちゃん!」
「リオ!」
「シン!良かった!レナちゃん?」
「・・・」
「レナ・・・ちゃん?」
「・・・」
レナちゃんは、命の力を使い、箱を一瞬で吹き飛ばした。
「なんて力だ・・・」
シンが呆然として言った。
レナちゃん・・・
どうしちゃったの?
「ほう、レナ、強くなったじゃないか。父さんは嬉しいぞ」
と、父さん!?
親子!?この二人・・・
「黙って」
レナちゃんが・・・
「あなたなんか・・・私の親じゃない!」
闇化する・・・!
それは、一瞬のことだった。
闇化したレナちゃんは、闇の帝王のところへ行き・・・
手をかざした瞬間・・・!
「・・・!?う・・・ぐ・・・ぉ!うがぁーーーーー!」
突然闇の帝王が苦しみ始めた。
もう声もでない。
「ぐっ、ふ、はっはっは、お、お前には驚かされたよ。そんなに、強く・・・なったとはな。闇の・・・帝王、は、交代・・・だ・・・・・・」
にやりと笑った闇の帝王はそのまま倒れた。
「ぼ、ボス!」
「れ・・・レナ、ちゃん・・・」
「何?私、今とってもすっきりしてるわ。リオちゃんたちのおかげで、闇の帝王を殺せたんだもの」
「・・・どうしちまったんだよ、音無!」
「どうしたもこうしたもないわ、私はだいっきらいな親を殺したのよ!」
そして、レナちゃんは今までと全然違う表情を浮かべた。
それは、さっきまでの闇の帝王そっくりだった。
「レナちゃん!どうしてお父さんを・・・!」
「なぜ・・・?ふん、そんなことどうでもいいでしょう!?」
「良くないよ!なんでいきなり闇に染まったりなんか・・・」
「あら、私最初から闇よ?自分を隠して生きてきたの。今までのは全部、あなたたちの信用を得るためにやってきたのよ!」
そんな・・・レナちゃん、私たちみんなで楽しく笑ったじゃない。
レナちゃんは・・・楽しくなかったの?
「私のお父さんは・・・闇の帝王よ!ずっと昔から・・・お母さんだって騙されて、私が生まれてすぐに殺されちゃったんだから!」
レナちゃんの目に一瞬、悲しみが浮かんだ。
でもそれはすぐ、憎悪の色へと変わった。
「私はお父さんの子供。それだけで親戚の人は預かってくれないし、冷たい目で見られて・・・お父さんから逃れられなかった。お父さんもお父さんで私に犯罪ばっかり教えるの!そんな私なんか存在しなくていい!」
「そんなことない!」
思わず大きな声を出した。
レナちゃんがびっくりしている。
「ごめん・・・。でも、私もその気持ち、わかる。私も一度、闇になっていっぱい人を殺しかけた。カドネに操られて・・・」
カドネが隅っこで小さくなっている。
私と目が合うと、気まずそうにそらした。
ボスがいなくなるとこんなに弱虫だったのか。
私は再びレナちゃんを見る。
「でもね、やっぱり人を殺しても楽しくなんてない。闇となったときも、殺すことは嫌だった。学校のほうが楽しいって思えた。・・・だから、戻って来てくれないかな、レナちゃん・・・」
「嫌だ!私なんてどこにも居場所がないの!私は、光からは見捨てられたの!」
「そんなことはない!私は今でもレナちゃんが戻って来てくれるって信じてるよ」
「そんな・・・私・・・。でも、もう・・・」
「後戻りできない!」
お願い、私の気持ち、伝わって!
「私に行き場はないの!」
「あるよ」
「え・・・」
「私のところに来てよ。私レナちゃんが友達で良かったって思ってる」
「どうして・・・?」
「だって、レナちゃんって優しいもん」
「口ではなんとでも言える!」
レナちゃんが闇のオーラに包まれる。
「レナちゃん・・・。私ずっと、レナちゃんのこと理解できていなかったんだね」
「何?」
「ごめんね。私馬鹿なんだよね」
「いきなり何よ」
「私がすべて受け止める。さあ、私にすべてをぶつけて・・・」
目を閉じて集中。ここで死ぬわけにはいかない。
「・・・そんなこと、出来ないよ」
え・・・?
「リオちゃんは私のことよく分かってくれた。私ももっと分かりたい」
「そう・・・」
とても嬉しい。
「ありがとう、リオちゃん。私、やり直せるのかな」
「できるよ、絶対に」
レナちゃんから闇が消えた。
その時。
「あっさり闇を手放すとは。やはり、期待ハズレか」
闇の帝王が起き上がっていた。
何で!?
「死んだふりをしていたが、やはり自分でやらないといけないのか」
「ボスゥ、良かったー!」
「このあほ、腰抜け、お前なんかにようはない」
・・・カドネは雷のなかで消えた。
「俺が相手だ」
ショックで口もきけない私たちの前に現れたのは・・・
巨大な怪物。
これ・・・闇の帝王?
「お父さん・・・」
「危ない!」
私はレナちゃんを引っ張って攻撃をかわす。
疲れた・・・
!・・・当たる!
「!?」
たくさんの攻撃がふってくる。
「おーい、助けに来たぞー」
援軍が到着した。
「遅いよみんなー」
「悪かったな、遅くて!」
「悪いよー」
ふざけているうちに、気持ちが軽くなる。
敵はあと1人!頑張っていこう!
俺は・・・何も出来ていない。
ずっとリオにまかせっぱなし。
どうすれば・・・
「おいっ、シン!なぁにやってんだ!」
「?」
みんなが驚いて振り返ると・・・
「父さん!?」
「お母さん!?」
そこには、シンの父と私の父、母がいた。
あれ?お父さん?
「すまんすまん、この二人を連れて来ようと思って一度帰っていたんだ」
気づかなかった。
「あらあら、お父さんに聞いて状況は分かったけど・・・困ったことになってるのね」
「シン、リオちゃん、君たちでペンダントを使ってあの子を復活させてやったらいいじゃないか!」
「そんな簡単に出来るかって」
「リオ、ペンダントは、使い手のオーラを受けるほど強い光を発するの。シンくんとやってみなさい」
「でも・・・レナちゃんを回復させることなんて・・・」
「そのペンダントは私たちのどの代にも奇跡を起こしてきたの。あなたたちがやれば出来る!」
「・・・お母さんがそう言うなら」
きっとできるんだ。
「シン、やろうよ」
「ああ」
「っ・・・、離せ!」
「離せと言われると離したくないなあ」
そういってシンを締め付けた。
「うぅーーー!」
「シン!」
「ふっふっふ、闇に染まる仲間を見ろ!」
私はペンダントを出した。
「させない!」
ピカァーー
闇の帝王からの闇のオーラと、私からの光のオーラとの間で、シンが戦っている。
闇の帝王がふと闇化をやめ、口を開いた。
「・・・レナか。やはりな。お前は・・・どちらの味方なのだ・・・?」
「・・・」
え、え、どういうこと?
解放されたシンと私の目があった。
シンも驚いた顔だ。
「まあ良い。まとめて闇化してやる」
ぐにゃり。
視界がおかしい。
空間が、オーラが、何もかもが歪んで・・・
気がつくと箱に閉じ込められていた。
オーラで作られた壁だ。
「シン!レナちゃん!」
「リオ!」
「シン!良かった!レナちゃん?」
「・・・」
「レナ・・・ちゃん?」
「・・・」
レナちゃんは、命の力を使い、箱を一瞬で吹き飛ばした。
「なんて力だ・・・」
シンが呆然として言った。
レナちゃん・・・
どうしちゃったの?
「ほう、レナ、強くなったじゃないか。父さんは嬉しいぞ」
と、父さん!?
親子!?この二人・・・
「黙って」
レナちゃんが・・・
「あなたなんか・・・私の親じゃない!」
闇化する・・・!
それは、一瞬のことだった。
闇化したレナちゃんは、闇の帝王のところへ行き・・・
手をかざした瞬間・・・!
「・・・!?う・・・ぐ・・・ぉ!うがぁーーーーー!」
突然闇の帝王が苦しみ始めた。
もう声もでない。
「ぐっ、ふ、はっはっは、お、お前には驚かされたよ。そんなに、強く・・・なったとはな。闇の・・・帝王、は、交代・・・だ・・・・・・」
にやりと笑った闇の帝王はそのまま倒れた。
「ぼ、ボス!」
「れ・・・レナ、ちゃん・・・」
「何?私、今とってもすっきりしてるわ。リオちゃんたちのおかげで、闇の帝王を殺せたんだもの」
「・・・どうしちまったんだよ、音無!」
「どうしたもこうしたもないわ、私はだいっきらいな親を殺したのよ!」
そして、レナちゃんは今までと全然違う表情を浮かべた。
それは、さっきまでの闇の帝王そっくりだった。
「レナちゃん!どうしてお父さんを・・・!」
「なぜ・・・?ふん、そんなことどうでもいいでしょう!?」
「良くないよ!なんでいきなり闇に染まったりなんか・・・」
「あら、私最初から闇よ?自分を隠して生きてきたの。今までのは全部、あなたたちの信用を得るためにやってきたのよ!」
そんな・・・レナちゃん、私たちみんなで楽しく笑ったじゃない。
レナちゃんは・・・楽しくなかったの?
「私のお父さんは・・・闇の帝王よ!ずっと昔から・・・お母さんだって騙されて、私が生まれてすぐに殺されちゃったんだから!」
レナちゃんの目に一瞬、悲しみが浮かんだ。
でもそれはすぐ、憎悪の色へと変わった。
「私はお父さんの子供。それだけで親戚の人は預かってくれないし、冷たい目で見られて・・・お父さんから逃れられなかった。お父さんもお父さんで私に犯罪ばっかり教えるの!そんな私なんか存在しなくていい!」
「そんなことない!」
思わず大きな声を出した。
レナちゃんがびっくりしている。
「ごめん・・・。でも、私もその気持ち、わかる。私も一度、闇になっていっぱい人を殺しかけた。カドネに操られて・・・」
カドネが隅っこで小さくなっている。
私と目が合うと、気まずそうにそらした。
ボスがいなくなるとこんなに弱虫だったのか。
私は再びレナちゃんを見る。
「でもね、やっぱり人を殺しても楽しくなんてない。闇となったときも、殺すことは嫌だった。学校のほうが楽しいって思えた。・・・だから、戻って来てくれないかな、レナちゃん・・・」
「嫌だ!私なんてどこにも居場所がないの!私は、光からは見捨てられたの!」
「そんなことはない!私は今でもレナちゃんが戻って来てくれるって信じてるよ」
「そんな・・・私・・・。でも、もう・・・」
「後戻りできない!」
お願い、私の気持ち、伝わって!
「私に行き場はないの!」
「あるよ」
「え・・・」
「私のところに来てよ。私レナちゃんが友達で良かったって思ってる」
「どうして・・・?」
「だって、レナちゃんって優しいもん」
「口ではなんとでも言える!」
レナちゃんが闇のオーラに包まれる。
「レナちゃん・・・。私ずっと、レナちゃんのこと理解できていなかったんだね」
「何?」
「ごめんね。私馬鹿なんだよね」
「いきなり何よ」
「私がすべて受け止める。さあ、私にすべてをぶつけて・・・」
目を閉じて集中。ここで死ぬわけにはいかない。
「・・・そんなこと、出来ないよ」
え・・・?
「リオちゃんは私のことよく分かってくれた。私ももっと分かりたい」
「そう・・・」
とても嬉しい。
「ありがとう、リオちゃん。私、やり直せるのかな」
「できるよ、絶対に」
レナちゃんから闇が消えた。
その時。
「あっさり闇を手放すとは。やはり、期待ハズレか」
闇の帝王が起き上がっていた。
何で!?
「死んだふりをしていたが、やはり自分でやらないといけないのか」
「ボスゥ、良かったー!」
「このあほ、腰抜け、お前なんかにようはない」
・・・カドネは雷のなかで消えた。
「俺が相手だ」
ショックで口もきけない私たちの前に現れたのは・・・
巨大な怪物。
これ・・・闇の帝王?
「お父さん・・・」
「危ない!」
私はレナちゃんを引っ張って攻撃をかわす。
疲れた・・・
!・・・当たる!
「!?」
たくさんの攻撃がふってくる。
「おーい、助けに来たぞー」
援軍が到着した。
「遅いよみんなー」
「悪かったな、遅くて!」
「悪いよー」
ふざけているうちに、気持ちが軽くなる。
敵はあと1人!頑張っていこう!
俺は・・・何も出来ていない。
ずっとリオにまかせっぱなし。
どうすれば・・・
「おいっ、シン!なぁにやってんだ!」
「?」
みんなが驚いて振り返ると・・・
「父さん!?」
「お母さん!?」
そこには、シンの父と私の父、母がいた。
あれ?お父さん?
「すまんすまん、この二人を連れて来ようと思って一度帰っていたんだ」
気づかなかった。
「あらあら、お父さんに聞いて状況は分かったけど・・・困ったことになってるのね」
「シン、リオちゃん、君たちでペンダントを使ってあの子を復活させてやったらいいじゃないか!」
「そんな簡単に出来るかって」
「リオ、ペンダントは、使い手のオーラを受けるほど強い光を発するの。シンくんとやってみなさい」
「でも・・・レナちゃんを回復させることなんて・・・」
「そのペンダントは私たちのどの代にも奇跡を起こしてきたの。あなたたちがやれば出来る!」
「・・・お母さんがそう言うなら」
きっとできるんだ。
「シン、やろうよ」
「ああ」