天使の梯子
四年前はもうちょっと我慢がきいたんだけど、大好きすぎる楓を四年も失っていた俺はちっとも我慢がきかない。
「楓、キスして」
キスをねだると楓は少し困った顔をするけど、唇を重ねてくれる。
そのままキスを深くして、楓をベッドに押し倒して服の裾から手を入れようとする俺の身体を楓が押し返す。
「ダ、ダメ。昨日もいっぱいしたのに」
「足りなかったみたい」
楓が相手になると、俺って限界がなくなるみたいだ。
覚えたての猿みたいにさかってしまうけどそれも仕方がないかなと思う。
なんせ四年も楓のことを抱けなかったから、もう一度この身体に俺を刻みつけたい。
四年前よりもっと深く、俺なしじゃ生きていけない身体にしてやりたい。
楓のことが本当に好きすぎて、どうしようもない。
「ねえ、楓。いつ引っ越してくるの?」
一緒に暮らす話もしてるけど、ほぼその状態に近いのになかなか楓はうんとうなずいてくれない。
俺が当直でいないときなんかは、自分の家に帰っているみたいだ。