天使の梯子

「楓ちゃん、暎仁って超重いけど大丈夫?」


「えっ!?」


直哉の言葉に楓は俺の顔を見上げてから、直哉に視線を移して微笑んだ。


「はい、大好きなので。……お仕事中は、そっちに集中してほしいところですが」


本当に楓は優しくてかわいくて、すごくいい子だ、もう大好きだ。


愛おしくてたまらなくて、頬をぐりぐりと楓の髪に擦り寄せる。


「ああ、それは大丈夫じゃない? そんなんでも県下ナンバーワンのK大附属救命センターのエースで、史上最年少で副部長になった奴だし」


「えっ!?」


楓はまた俺のことを驚いた顔で見ている。そういえば仕事のことは全然話してなかっな。


「そう。四年の間に俺、偉くなったの。だから当直も少なめ」


びっくりしてる楓、本当にかわいいなぁ。本当に早く籍をいれて諏佐楓にしたい。


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