天使の梯子
「も、もうほんとに帰るから」
「頑張るから楓からキスして」
俺がそう言うと楓はちょっとだけ困った顔をして俺の唇にキスしてくれる。
すぐに離れようとする楓の後頭部に手を回してがっちりと押さえる。
「やっ、ん、……んっ」
楓が俺の胸を押すけど今度は離してやらない。
俺はそのまま、救急車のサイレンが聞こえるまでたっぷりと楓の唇と舌を味わった。
唇を離すと真っ赤な顔に潤んだ瞳の楓がいて、かわいすぎてたまらないけど、仕事に行かなきゃいけないから楓の身体を離す。
「じゃ、行ってくるから。楓は気を付けて帰るんだからね」
楓の唇にチュッと音をたててキスして耳元で囁く。