天使の梯子
嘘でしょ、本当に最後までするなんて。久しぶりすぎるその行為に、少しだけ痛みが走る。
だけどそれよりも私の身体は、愛する人を受け入れる甘い喜びで震えていた。
「あー……やばい。わかってない、楓は……俺がどれだけ楓のことが好きで好きで仕方なくて、どれだけ楓のことが欲しくてたまらなかったのか、全然わかってない」
こんなふうに余裕のない諏佐さんを見るのは初めてだ。苦しそうに呻いて、私のことをきつく抱きしめる。
「やめっ……ちょっ、あっ、やぁっ」
どうして二度と会うこともないと思っていたこの人と、こんなことになってるんだろう。
そう考えても、答えは出てこなかった。すべてをぶつけてくる諏佐さんに、なにも考えられなくなる。
「ああ、だめだ、俺。すげぇ余裕ない。昔はこんなところ、楓には見せられなかった」
眉を寄せて唇を重ねてくる諏佐さんに反論する隙を与えてもらえずに、私はたっぷりと諏佐さんに愛されて、ただ喘いでいることしかできない。