天使の梯子

四年前、楓の誕生日に渡そうと思ってたプレゼント。開けてみて」


それを受け取って、その四角い箱をじっと見つめる。


なんか、これって……。


「早く、開けて」


諏佐さんに急かされて、私は赤いリボンに手をかける。


情けないことにちょっと手が震えてしまって、なかなか上手く開けられない。


時間がかかりつつも、丁寧に白い包装紙を外すと、赤い箱が出てきて、その中から赤に金の縁取りのある箱が出てくる。


「楓の誕生日に渡そうとしてたけど、結局仕事で行けなくなって。その後も忙しくてなかなか渡せなくて……もう少し落ち着いてからと思ってたら楓がいなくなった。でも捨てられなくて、ずっと持ってた。また、楓がおれのところに戻ってきてくれる気がしてたから」


震える手でその箱を開けると、ダイヤモンドのついた指輪が入っていた。


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