天使の梯子
あの日見た空を思い出す。きっと、私達の天使が引き合わせてくれたんだ。
なかなか先に進まない私達に、空の上でしびれを切らしたのかもしれない。
「楓、俺のこと好き?」
「……好き。大好き」
四年前よりも、今のあなたが大好き。
私の答えが分かっていただろう諏佐さんは、満足そうに微笑むと指輪の入った箱を私の手からとってテーブルに置く。
「俺も好き。愛してるよ、楓」
そう言って私の唇にキスする。
「楓の唇、柔らかい。楓、舌出して」
言われるがままに舌を出すと、諏佐さんが甘噛みしながら絡めてくる。