天使の梯子
「……なかなかやるね、楓。でも返事はもう分かってるし。俺のこと大好きでしょ?」
「大好きだけど、暎仁くんの気持ちにちゃんと答えたいの」
布団をかぶって身体をガードする私に、暎仁くんがわざとらしくため息をついた。
「昔はあんなに素直だったのに。でも、今の楓の方がずっとかわいいと思うんだから、仕方ないか」
立ち上がった暎仁くんが私の服を出してきてくれて、それに袖を通す。私が服を着ていくのを見ていた暎仁くんが、ニッコリと微笑む。
「ま、脱がせるのも楽しいしね」
その言葉にビクッとしながら、やっぱり暎仁くんには勝てないと思いつつ、急いで服を着る。
やっと服を着れて、ホッとした私はふと、窓の外を見て息をのんだ。