キミは僕に好きとは言わない
先輩の彼女になって、1番最初のメッセージ。
わわっ、どうしよう……変に緊張してきちゃった。
手汗をかきそう。なんてアホなことを考えながら、急いでベッドから起き上がり、恐る恐るメッセージを開いた。
えーっと、なになに……。
「今日はなずなちゃんに会えて嬉しかったよ。
急にキスしたいなんて言ってごめんね。びっりしたかな?
でも、俺は結構余裕ないから覚悟しててよね。
それと、もしよかったら夏休み明けに2人で水族館に行かない?」
「ーーー今度は、彼氏と彼女として」
えっ?
先輩からのメッセージを読んでいる途中、ふいに聞こえた誰かの声。
バッと弾かれるように振り向くと、
「と、桃矢!?」
平然とした顔で、桃矢が画面を覗き込んでいた。