キミは僕に好きとは言わない
「俺は、そんなことを望んでるわけじゃないから」
「告白大会、前半終了でーす!」
ふらふら廊下を歩いていたら、外から声が聞こえてきた。
「後半は1時間後に始めたいと思います!」
どうやら言葉の通り、告白大会の半分が終わったらしい。
廊下にも少しずつ人が増えてきて、1人でいることが無性に辛くなる。
……、皐月のところに行こう。
前半が終わったなら今は休憩中のはず。
また怒られるかもしれないけど、1人だと苦しさに押しつぶされてしまいそうだから。
とにかく今は誰かに甘えさせて。
目尻から熱いものが込み上げてきていた。
溢れてしまわないようグッと瞳に力を込めた、そのとき。