きみに触れられない
いつも、隣にいてくれるひと。
今までも、隣にいてくれたひと。
幼なじみなんて言葉じゃ言い表せないほど、大切な存在。
ねえ、きみが笑ってくれるために、私に何ができる?
*
「お祭り?」
学校に行くと、綾芽ちゃんからお祭りの誘いを受けた。
「今週の土曜日にあるお祭り」
ミサも知ってるでしょ、と言われて、まさか、と思い当たった。
「まさか、神社の花火大会?」
綾芽ちゃんはにっこり微笑み、私は青ざめた。
神社の花火大会といえば、ここら辺でいちばん大きな花火大会だ。
神社の境内を中心にさまざまな出店が立ち並び、神社の近くを流れる大きな川の上で花火が打ち上げられる。
「そ、それに綾芽ちゃんは行くつもりなの?」
「当然!」
これに行かなきゃ夏じゃないもの、と綾芽ちゃんは興奮したように言う。
しかしあの花火大会は何がすごいって、花火の数や出店の種類よりも、そこに集まる人の数だ。
この街に住んでいる人が全員来たんじゃないかと思うほどに、たくさんの人で賑わう。
私は幼い頃しか行ったことはないけれど。
今までも、隣にいてくれたひと。
幼なじみなんて言葉じゃ言い表せないほど、大切な存在。
ねえ、きみが笑ってくれるために、私に何ができる?
*
「お祭り?」
学校に行くと、綾芽ちゃんからお祭りの誘いを受けた。
「今週の土曜日にあるお祭り」
ミサも知ってるでしょ、と言われて、まさか、と思い当たった。
「まさか、神社の花火大会?」
綾芽ちゃんはにっこり微笑み、私は青ざめた。
神社の花火大会といえば、ここら辺でいちばん大きな花火大会だ。
神社の境内を中心にさまざまな出店が立ち並び、神社の近くを流れる大きな川の上で花火が打ち上げられる。
「そ、それに綾芽ちゃんは行くつもりなの?」
「当然!」
これに行かなきゃ夏じゃないもの、と綾芽ちゃんは興奮したように言う。
しかしあの花火大会は何がすごいって、花火の数や出店の種類よりも、そこに集まる人の数だ。
この街に住んでいる人が全員来たんじゃないかと思うほどに、たくさんの人で賑わう。
私は幼い頃しか行ったことはないけれど。