きみに触れられない
「関係ないんじゃないの?

私がどんな選択をしても、誰の誘いを断っても、ハルには関係がない。

たとえ私が泣いても、笑っても、きっとハルには…」

関係ないでしょ。

そう言うつもりだった。

だけど言えなかった。


「関係ある!」


ハルは大きな声で叫んだ。

その瞳は鋭かった。

今まで見たことがないくらいに、鋭くて威圧的な目をしていた。

怖いと、思った。


「ど、うして」


私は少し気圧されながら、尋ねた。


「どうして、関係するの。

これは私の人生で、ハルには…」


「関係あるって言ってんじゃん!」


ハルは私に詰め寄った。


「みーちゃんは俺の友達で」


それから足を止めて私をじっと見つめた。








「俺は、みーちゃんが好きなんだから」






その瞳には怒りはなく、ただまっすぐだった。

夏空のように澄んだ瞳だった。
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