きみに触れられない
昼休みの終了まで、5限目の開始まで、あと5分だと告げるチャイム。
私は足を止めた。
時間切れ。
タイムアップ。
それは分かっているのに、それでも会いたくて仕方がなくて。
だけどこれ以上はダメだと理性が歯止めをかける。
目の前が真っ暗になったような感覚がした。
『こうでもしないと、俺、これからミサと一緒にいられない気がしたんだ』
私の腕を引っ張って一緒に登校しようと思ったカナの気持ちがよく分かる。
今、無理にでもハルに会わないと、もう二度とハルに会えない気がしてならない。
けれどもう、時間切れ。
私はうつむいたまま教室に向かった。
教室に戻ると、クラスはざわめいていた。
どうしたのかと黒板を見ると、自習の二文字が大きく書かれている。
「綾芽ちゃん」
「ミサ!?」
綾芽ちゃんの席に行くと、綾芽ちゃんはすごく驚いた顔をしていた。
「どうしたの、そんなに息を切らして!」
「あ…はは」
私は笑ってごまかした。
「ちょっと急ぎの用事があってね」
すると綾芽ちゃんは「気をつけてよ」と少し笑った。
「ミサがひとりであれこれ行動起こしているとね、すごく心配になっちゃうんだよ。
どこかで無理してないかなって」
私は足を止めた。
時間切れ。
タイムアップ。
それは分かっているのに、それでも会いたくて仕方がなくて。
だけどこれ以上はダメだと理性が歯止めをかける。
目の前が真っ暗になったような感覚がした。
『こうでもしないと、俺、これからミサと一緒にいられない気がしたんだ』
私の腕を引っ張って一緒に登校しようと思ったカナの気持ちがよく分かる。
今、無理にでもハルに会わないと、もう二度とハルに会えない気がしてならない。
けれどもう、時間切れ。
私はうつむいたまま教室に向かった。
教室に戻ると、クラスはざわめいていた。
どうしたのかと黒板を見ると、自習の二文字が大きく書かれている。
「綾芽ちゃん」
「ミサ!?」
綾芽ちゃんの席に行くと、綾芽ちゃんはすごく驚いた顔をしていた。
「どうしたの、そんなに息を切らして!」
「あ…はは」
私は笑ってごまかした。
「ちょっと急ぎの用事があってね」
すると綾芽ちゃんは「気をつけてよ」と少し笑った。
「ミサがひとりであれこれ行動起こしているとね、すごく心配になっちゃうんだよ。
どこかで無理してないかなって」