きみに触れられない
「じゃあ、ホームルームを始める」
「起立」
学級委員の掛け声で立ち上がり、あいさつを済ませると朝礼が始まった。
「えー、今日は、連絡事項の前に紹介したい人がいる」
入って、という掛け声でクラスの扉が開いた。
それからその人物は堂々と入ってきた。
私は目を見開いた。
「今日からこのクラスの仲間になる、長瀬遥幸さんだ。
長いこと入院生活をしていたが今日からまた学校に復帰することとなった」
挨拶を、と担任に言われたハルは堂々と自分の名前を言った。
「長瀬遥幸です。ハルって呼んでください」
ああ、ハルだ。
ハルが笑ってる。
ハルが話してる。
それが嬉しくてしかたなくて、ハルのことになると私の涙腺は突然弱くなるようだった。
「ちょっと入院とかしてたんで体力あんまないけど、サッカーが好きです。
あとは…」
そういって何か話すことを探した時に私と目があった。
するとハルはにっこり笑って私の目を見ながら言った。
「屋上が好きです」
「起立」
学級委員の掛け声で立ち上がり、あいさつを済ませると朝礼が始まった。
「えー、今日は、連絡事項の前に紹介したい人がいる」
入って、という掛け声でクラスの扉が開いた。
それからその人物は堂々と入ってきた。
私は目を見開いた。
「今日からこのクラスの仲間になる、長瀬遥幸さんだ。
長いこと入院生活をしていたが今日からまた学校に復帰することとなった」
挨拶を、と担任に言われたハルは堂々と自分の名前を言った。
「長瀬遥幸です。ハルって呼んでください」
ああ、ハルだ。
ハルが笑ってる。
ハルが話してる。
それが嬉しくてしかたなくて、ハルのことになると私の涙腺は突然弱くなるようだった。
「ちょっと入院とかしてたんで体力あんまないけど、サッカーが好きです。
あとは…」
そういって何か話すことを探した時に私と目があった。
するとハルはにっこり笑って私の目を見ながら言った。
「屋上が好きです」