きみに触れられない
どうしようか、どうしようか、と考えていると、カナが「そうか?」言った。
「そうだよ」
綾芽ちゃんは興奮気味に頷いた。
「だって、ミサが他の誰かと仲良く話しているとこなんて見たことがないもの」
するとカナはいつもの笑顔で「確かに」と頷いた。
「米山さんっていっつも休み時間1人でいることが多いよな。いっつも本読んでる気がするけど、何を読んでるの?」
急に話題を振られて驚くけれど、カナが助けてくれたのだと思うと少しほっとした。
「あ、うん、えっと、小説だよ…」
「へえ、それ面白いのか?」
「うん。オススメ」
「俺、本読まないからわかんなくてさあ」
すると綾芽ちゃんが「やっぱり!」と目を輝かせた。
私とカナは2人して綾芽ちゃんの方に振り返る。
「2人ともすっごく仲が良いよ!」
声が、大きい。
この声、クラス中に聞こえたんじゃ…。
焦りでドクンと心臓が鳴った。
その時だった。
「へえ、奏人と米山さんって付き合ってるのか?」
__最悪だ。
クラスの男子の声が響いた。
「そうだよ」
綾芽ちゃんは興奮気味に頷いた。
「だって、ミサが他の誰かと仲良く話しているとこなんて見たことがないもの」
するとカナはいつもの笑顔で「確かに」と頷いた。
「米山さんっていっつも休み時間1人でいることが多いよな。いっつも本読んでる気がするけど、何を読んでるの?」
急に話題を振られて驚くけれど、カナが助けてくれたのだと思うと少しほっとした。
「あ、うん、えっと、小説だよ…」
「へえ、それ面白いのか?」
「うん。オススメ」
「俺、本読まないからわかんなくてさあ」
すると綾芽ちゃんが「やっぱり!」と目を輝かせた。
私とカナは2人して綾芽ちゃんの方に振り返る。
「2人ともすっごく仲が良いよ!」
声が、大きい。
この声、クラス中に聞こえたんじゃ…。
焦りでドクンと心臓が鳴った。
その時だった。
「へえ、奏人と米山さんって付き合ってるのか?」
__最悪だ。
クラスの男子の声が響いた。