同期♂と私、ときどき熊♂
もうひとつのリベンジ
「…大丈夫だ」
ふらふらになりながら、最終ゲームまで続投した彪賀。
球速は落ちたが、それでもピンは弾かれる。
難しい残りピンも神業でクリアした。
本当に神様がいた。
最悪、スタッフが上位の場合、繰り上げ入賞にはするつもりではいたが。
3ゲーム目の10フレーム目。最後の最後。
投げた瞬間、
彪賀が崩れた。
1番と5番ピンという難関で、
ぐらついたピンが、ぽろん、と倒れた。
完膚なきまでの、ノーミスだった。
「彪賀さん!!」
鹿目が駆け寄ったが、
完全に、意識を失っていた。