同期♂と私、ときどき熊♂
「顔色、悪いですよ」
これはデジャヴか。
同じセリフを熊谷に言われ、はっとする。
「…お前のせいだよ…」
ぼそっと。
「なんか言いました?」
「何でもねえよ」
メンテナンスをしながらメカ裏で。指導しながら自分も確認する。
あれから毎日、同じ夢を見てうなされる。
寝不足で顔色が悪いのも仕方ない。
「鹿目っち!!もう風邪、いいの?」
休憩室にいた小絵がはしゃぐ声がした。
一区切りつき、入り口寄りにいた2人の耳に入った。
「あいつ…来なくていいって言ったのに」
ちっ、と舌打ちする。
今来たら。
「お疲れさまです」
ドアを開け、入った熊谷と、鹿目が鉢合った。
「ああ~」
「初めまして!熊谷っす」
「…どうも」