いつだって




家まで隣同士なのに、私がどうしてもこの学校に入りたかった理由は他にもある


それは颯の容姿


頭が良いし、二次元ですか?ってほど整った顔立ち


サッカーが好きで週1程度、友達とサッカーをしているからか、程よくついた筋肉


いわゆる細マッチョってやつ


さらに優しいとくれば、大抵の女子がほっとくわけが無い



高校が別々で知らないうちに颯に彼女が出来ていた…なんてことになるのが、どうしても嫌だった


努力もしないで諦めたら絶対に後悔する


叶うかなんて分からないけど、どうしても後悔だけはしたくなかった




…それでも今までも努力してきたつもり


でも…


バレンタインデーにチョコレートを渡せば

『あぁ、義理?さんきゅ』

とか言われるし


クリスマスイブに『明日のクリスマス一緒に過ごしたいなぁ』って言えば

『それいいな!家族でクリスマスパーティーするか!』

とか言われるし



…はぁ

全然、女の子として見られてない


チョコレートを渡すのだって、クリスマス一緒に過ごしたいって言うのだって、恥ずかしがり屋で人見知りの私にとってはとてつもなく困難な試練だった




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