いつだって
「…はぁ…。もう…待ってよ!颯」
飛びかけていた思考を現実へと戻しあたりを見回した
「え?…」
前を歩いていたはずの颯の姿がなかった
そうわかった瞬間、心細さが私を支配する
「颯…?…颯!」
全然知らない道ではなく、いつもの通学路だった事だけが救いだった
とりあえず家の方向へと足を進める
酷いよ…あまりにも遅いからって置いてくなんて
生まれてくる不安を颯への文句でかき消した
「あれー?こんな所に可愛い子、はっけーん」
そう言いながら向かいから歩いてきたのは、ちょっと怖めの男の人、二人組
うぅ…ちょっと、いや!かなり怖い
誰に用事かは知らないけど…関わりたくない
人見知りで、男の人も苦手な私
必要以上に端により通り過ぎようとした