いつだって




…え?なん、で…


「えー?無視?…悲しいなぁ」


すれ違おうとした瞬間、私の腕を掴んできた



頭の中はパニック状態で、言葉が出ない


「い、や…」


「わー、声まで可愛いね」


「俺らと、いい所行こうよ」


なんとか絞り出して、出た言葉も意味を成さなかった



掴まれている腕が気持ち悪い


ヤダヤダヤダヤダ!気持ち悪いよ…



そう思ってる間にも、私をどこかに連れていこうと腕を引っ張ってくる


2対1

しかも女と男の力の差を考えたら、敵うはずがない


ずるずると引きずられていく



不幸なことに今、人通りが全くない



やだ…

触らないで…私に触らないで!


諦めかけて目をきつく閉じた


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