その呪いを解くには王子様のキスが必要ですか?
入学式も無事に終わり、私は沙月と一緒に帰ってきた。
明日からは本格的に高校生活がスタートする。

正直不安しかなくてため息がでそうになる。

そんな時、私達を後ろから追い越して行った男子グループ。
その内の1人が一瞬だけこっちに振り返った。

ドキン…っ

不意に早くなる鼓動。
私は、その場から動けずにいた。

沙月が私の異変に気付いて
「どうしたの?何かあった?具合悪い?」
と聞いてきた。
私は
「大丈夫。ちょっと疲れちゃって…」
と答えたけど、本当は嘘。

似ていたの。
あの初恋の男の子に。
どことなくだけど。
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