ファースト・キス
引っ越しの2日前。卒業式。

その日は、優が友達皆にかけあって、私の送別会を開いてくれた。


「秋寂しくなるね。でも私たち皆秋のこと大好きだよ‼向こうでもがんばれ‼」

「ありがと。皆。私頑張るね。」

「バッカじゃねーの?こんなことして楽しいの?まじで笑えるんだけど。`私遠くに行くから寂しいの~。だからかまって~'てか?」

「ちょっと、大翔やめろよ。今日は中川の送別会だぜ?中川だって寂しんだやめろよ。」

「何だよ?田中。お前秋のことまだ好きなの?ついこの前振られたくせに。」

「なっ?!大翔てめえ、ふざけるのもいい加減に」

「やめて‼田中くん。大翔には私から後で言っとくから。許して上げて」

「何だよ秋?何で止めんの?もしかしてお前、田中のこと好きになったの?あの時は俺のこと好きだって言ってたのに?」

「うるさいわね!いつの話してんのよ!大翔なんて大っ嫌い!」

「あれ~?田中のことは、否定しないんだ。へぇ~」

大翔は冷やかすように、私と田中くんの顔を交互にみていた。

「田中くんはただの友達よ‼冷やかされる覚えはないわ‼」

大翔は言い返してくると思ったら何故か「あっそ」とだけ言い残して部屋を出ていった。
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