ファースト・キス
どうしよう。さっきから、顔がにやけちゃうよ〜


先輩があんな事言うなんて‼︎私幸せ者だなぁ


そんなことを考えていたら、電車が急に止まって、強く揺れた。私の前に立っていた人がこちらに倒れてきて、ぶつかりそうになった瞬間、


「っつ‼︎…秋‼︎」


名前を呼ばれたと思ったら、明先輩が私を引っ張って助けてくれた。


しかも、倒れてきていた人まで助けていた。


「先輩⁈大丈夫ですか?」


私が先輩に問いかけようとしたら、

「大丈夫ですか?足捻られたんですか?俺さっきまで座ってたんで、その方に行きましょう」


そう言って、その人をイスに座らせ、私の方を向いた。


「秋‼︎怪我ないか?」


「私は大丈夫です。先輩こそ!怪我して無い?」


「大丈夫だ。良かった」


先輩は、笑ったと思ったら、怖い顔になった


「秋‼︎なんで、俺に声掛けないんだ!ただでさえ人が多いんだ!万が一怪我したらどうするつもりだったんだ⁈」


「ごめんなさい…」


先輩は普段怒ったりしないから、呆気にとられてしまった。
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