大切なヒト
2、3日たって席を替えて、廊下側の席。
華の後ろ。
授業の間の休み時間。
鈴が新しい友達を連れてやってきた。
ちっちゃくて可愛い子。
「あ、華ちゃんだ。2組だったんだねぇ。」
どうやらちっちゃくて可愛い子は華ともともと友達だったらしい。
「あっ、ちっちゃいの。鈴と同じクラスなんだ。」
僕の入れない会話。
なんとなく疎外感。
「うん。華とは友達なんでしょ?だから柚に紹介しようとおもって♪」
鈴が言う。
どうやら本来の目的はそっちらしい。
「あ、えっと、凪沙です。よろしくね、柚依ちゃん」
凪沙と名乗ったちっちゃい可愛い子はにこっと笑った。
なんか和む顔。
「よろしく、凪ちゃん。私の事は柚でいいからね。」
こっちも笑うと凪沙と名乗った子は嬉しそうに笑った。