君が欲しいけど……
──保健室

保健室は静かで居心地がいい

「あら、千田さん?具合悪いの?」

「あ、はい。少しの間寝ててもいいですか」

「もちろん!そのための保健室だからね」

保健室の井上先生は若い

私たち生徒からも信頼を受け、一番よくわかってくれる

歳が近いからか……

「先生、元気ですね」

いつもと変わらず、ニコニコ笑顔の先生

話しやすい雰囲気でつい口がすべることがよくある

それを的確なアドバイスでかえしてくれる先生もすごいと思う

一部の生徒の間では、相談室としても有名なくらい

「元気出さなきゃ楽しくないからね」

陽気にそう言った

「で、なんかあったんでしょ?」

そして、この先生は鋭い

「んー…?」

「まあ、先生は超能力でわかるからね。嘘はつかないことよ」

「はーい。じゃあ、いいですか?」

「もちろん!保健室兼相談室だかんね!」

「友達と同じ人好きになって、そのこに協力もちかけられたらどーすればいいと思いますか?」

「キャー!青春してるわねー!誰、男の子?」

「もぅ、冷やかされるために教えたんじゃないです」

「わかってるわよー、そうね……」

ごくりとつばをのむ

早く答えを知りたくて

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