訳あり少女
80mほどだろうか
少し歩くとドアについた
鍵をさして回し、網膜スキャンに指紋認証、パスワードを入力してやっと入れる
合鍵を作られてもいいようにセキュリティーが頑丈なんだ
「楽しみだなっ♪♪」
心底楽しみにしている楝
『期待はしない方がいいよ
あんまいいところじゃないから』
「え?それってどういう……」
説明しながら奥へ進んでいくと放心状態になってしまった楝
…悪いことしたかな
部屋の中は見渡す限り黒だ
その上必要最低限なものしか置いていないから余計広く感じるんだろう
「いいな、ここ。気に入った」
『嶺二はこういう部屋が好きなの?』
「嶺二の部屋と全く同じだ…」
「嶺二の部屋来たみたい……」
「劉鳴って感じがするー」
『…そ、なんだ』