訳あり少女


俺には、希領に入った頃からずっと俺を支えてくれていた彼女がいたんだ




希領っていうブランドとか顔とかでなく中身を好きになってくれた





付き合い出して一年

俺が総長になったばかりの頃、下っ端の時からすでに俺、颯志、迅、色葉、煉は有名だった



そして、まるで待っていましたと言うように俺が総長になった直後倉庫に乗り込んできた



もちろん俺達の圧勝だった。これで終わりだと思っていた




が、違った



ある日俺と彼女がデートしている時


突然だった




後ろから殺気を感じ慌てて彼女を守った俺が感じたのは肩の痛み




右肩をナイフでざっくり切りつけられたんだ



戸惑ってしまった俺は彼女から気を離したんだ





すると次の瞬間。彼女は心配して俺に駆け寄った所を単車でひかれた



オレは痛みも忘れて彼女の元へ行き必死に声をかけた




まもなくして救急車が来たが手遅れだった



彼女が死ぬ間際に残した言葉


《あなたのせいじゃない。自分を責めないで》





死にたくないはずなのに俺を責めるわけでもなく、俺が自分を責めるとわかっていて言ったんだ




どこまでも俺をわかってくれていた



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