続★俺だけの家政婦さん
継続?

継続って言った?

「聞いてないよ!それっていつ決まったのよ!」

声を荒げたい気持ちをぐっと抑えたが母の

『え?結構早い時期よ。私もバタバタしてたからうっかりミスしちゃったのね』

というミスしてもなんとも思ってなさそうな言い方に私の眉間にしわが寄る。

「うっかりミス?」

何言ってんの?

私が娘だからってうっかりミスで済ませるんかーい。

と言っても母の言い方でこれはすでに延長決定って事は確かだ。

だって、私に拒否する権利はないのだから

「・・・その延長ってどのくらい?」

『1ヶ月よ』

あ~~また振り出しに戻ったような気分だ。

『あっ!でも1ヶ月だけよ。次の更新はないから
あと1ヶ月頑張ってちょうだい。じゃあね』

母・・・いや、所長は言いたいことを言うと電話を切ってしまった。


全く・・・なんなのよ。

気持ちは完全にあと1週間だったのに

1ヶ月と1週間になったじゃない。


野末くんにも一言文句を言いたかったが、執筆中だし

向こうはお客様。

何か言えば何倍にもなって返ってきそうなので

諦めた。

私はカレンダーを睨み見るとため息と共に肩を落としながら

ダイニングテーブルのうえに置かれた今日のチラシに目をやった。

するといつも行くスーパーのチラシが目に入った。

『号外!緊急特売セール』と書かれたチラシは。

普段よりかなりやすく、魅力的な価格だった。
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