続★俺だけの家政婦さん
「好きな人がいるって言われました」

「え?」

話はまだ終わっていなかった。

「『ずっと好きな人がいるから気持ちに応えられない』って言われたんですよ」

ずっと好きな人?野末くんに?

ずっとって・・・いつからの話よ。

「先生は・・・その好きな人に告白とかしたんですか?」

小島さんは首を横に振ると「まだ・・・かな?」

となぜかニヤリと笑った。

なぜ笑うのか不思議に思ったが・・・そういえば好きだけどフラれたって

言ったと言うことは諦めてないって事?

「でも、全くチャンスがないって事はないんじゃないですか?
先生はまだ、その相手に告白してないわけだし、フラれる可能性もある。
小島さんなら絶対に-」

彼女になれます。と言おうとしたが

「それはないわ」

と言葉を遮られた。

「え?」

驚く私に小島さんは「私は先生の好きな人が誰だか知ってますから」

「誰?」

好奇心と私をふったんだから知る権利があるという2つの思いが

声に出ていた。

だが小島さんの答えはなぜか「教えない」という意地悪な返事だった。

だからといって食い下がると変に勘ぐられるし、それ以上聞くと自分の過去を

話さなきゃいけないのかと思ってしまうから

これ以上の質問はやめかなり氷が溶けてしまったアイスコーヒーにささった

ストローに口をつける。
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