続★俺だけの家政婦さん
「私は、先生がなぜ思いを寄せている人に告白出来ないのかとずっと
考えてました。でも、その理由も最近わかりました。でも栞里さんには
教えませんよ。知りたかったら直接本人に聞くか・・・もしくは・・・」

と小島さんは話を中途半端に切り上げてしまった。

そして時計を見ると立ち上がった。

「栞里さんすみません。次の予定が入ってるので先に行ってますね」

私もつられるように立ち上がった。

「あっ!すみません。お忙しいのに・・・」

小島さんは首を横にふると私をじっと見つめた。

「私、フラれたけど・・・それでも野島先生の事が好きだし
フラれたからと言っても好きをやめるつもりはありませんから」

というと一礼してテーブルに置かれた伝票をもってレジへと向かった。

「あの!コーヒー代」と言ってバッグから財布を取り出し

お金を出そうとしたら・・・会計は終わっていた。


そして一人取り残された私は椅子から立ち上がったまま

首を傾げていた。


だって小島さん、私に向かって言ってるみたいだったんだもん。

私だって小島さんと同じようにフラれた側の人間なのにな・・・


でも・・・誰なんだろう。


どんな人なんだろう。


野末くん・・・好きな人。
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