続★俺だけの家政婦さん
玄関の戸を開けると、小島さんの靴があった。

きっと書斎で原稿の進行度合いを確認しているのだろう。

私は靴を脱ぐと家に上がりそのままキッチンへと向かったが

途中、書斎から2人の楽しそうな笑い声が聞こえた。


へ~~野末くんって笑うんだ。

ここに来て3週間経ったけど

私の前で笑ったことあったっけ?

冷やかしはあったけど・・・薄ら笑いとか

馬鹿にしたような笑みだったり・・・・ってどれも全然いいの

ないじゃん。


しかし、誰なんだろう。

小島さんとあんなにラブラブっぽい空気を漂わせて

いるにもかかわらず小島さんじゃない本命は!

どストレートに聞いても素直に教えてくれるとは思えないからな~~


って別に私には関係ないんだけどね。


ただ、私はともかく小島さんの様な素敵な人を振ってまで

思い続けてるって・・・私の知っている野末くんからは想像出来ないというか


もしかして今まで書いてきた恋愛小説にはモデルがいて

それが野末くんの好きな人だったりして?

今度の新作のヒロインのモデルも片思いの相手だったりして。

「う~~~っ。気になる~~」
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