続★俺だけの家政婦さん
そして香織に笑顔を見せると視線を倉田へ戻し

「この子」と香織を指さした。

倉田は目を点にしながら香織をまじまじと見ると

「まじ?」と顔を歪めた。

その顔は、なんで私がこんな子に負けるの?とでも言いたそうな目だった。

香織はというと、固まったまま圭介を見つめていた。

倉田は不服そうに図書室を出て行った。

圭介は大きなため息を吐きながら

「なんか凄かったね。でも香織がいてー」

「わ、私も好き!」

圭介と両思いだと思い込んだ香織は今、告白するなら今しかないと

思ったのだろう。圭介の言葉を最後まで聞かずに勢いで

告白をしたが、告白後すぐに後悔した。

圭介はさっと視線を反らすと

「ごめん、ごめん。咄嗟に香織の名前を借りちゃって。
ああでも言わないと・・・ねっ」

『ねっ』と言われても香織はなんと言って返事をしたらいいのか

もう頭の中は真っ白だった。

自分は一世一代の告白をしたのに完全スルーされたのだ。

だけどここまできて引き下がって、告白をなかった事になんて

出来なかった。

「私がさっき言ったことは嘘じゃないから・・・」

香織の心臓は緊張でどうにかなりそうなほどバクバクしていた。

だが圭介の返事は・・・
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