続★俺だけの家政婦さん
野末くん、なんて答えるんだろう。

昨日は、褒めたり、私にとんでもない事を言って

それで、何か感情が高ぶって私泣いちゃったんだよね。

思い出しただけでこの場から離れたいけど・・・と思いつつも

野末くんが何を言うのか気にもなる。


「俺の方がもっと凄いのを書ける自信がある。栞里が読んだ後絶対に
爆睡しないようなのをね」

後ろにいてどんな表情かはこの位置から確認できないけど

自身に満ちあふれた声だけははっきりとわかった。


でも・・・どういうこと?

昨日の話の流れからして・・・凄い物って私に関係あることなの?

仮にそうだとしたらもう、昨日から訳がわかんない。

ちょっと前まで意地悪で私が怒るのを楽しんでいるような

態度だったのに

急に、本気だすとか、やさしくなったり・・・


・・・っていうか、私もどうかしてる。

あんなフラれ方してるのにその相手の家で家政婦やって

まともに恋愛が出来なくなってしまったのに

時々、野末くんを見てドキドキしてる。

まさか・・・いやいや、そんなことはない。

だって野末君には好きな人が…


それに私がフラれた相手をまた好きになってるなんて事は・・・ないない。
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