続★俺だけの家政婦さん
家そのものはとても住みやすく、かなり家事がやりやすい

女性目線で作られたような家で居心地の良さは抜群だった。

だからこの家ともお別れかと思うとちょっと寂しいかな…

そう思うと胸の奥がまたズンと鈍い痛みを伴う。

なんだろう。

ここ2~3週間前からこの症状が現れ始めた。

ため息とともに胸の奥の鈍い痛みとたまにドキドキする。

なれない住み込みの仕事の疲れが今になって現れたのだろうか。

もし、そうだったらきっと住み込みの仕事が終了すれば


この症状も軽減するだろう・・・・きっと


洗濯物を干し終えた私は、この痛みをかき消すかのように

腰に手を当て大きく後ろに体を反らす。

「ん~~~~~ん。あ~~~っ」

次に腰を捻りながら軽くストレッチ。

風になびく洗濯物の前でストレッチってなんだか

清々しくて好きだ。

土の上ってのがいいのよ。

うちはマンションだからベランダでストレッチといっても

コンクリートの上。

やっぱり結婚したらこんな家に住みたいな。

そう思いながらストレッチにも気合が入る。

「朝から元気だな」

後ろから聞こえた声に振りかえると白いTシャツにスウェットのパンツ姿の

野末君が縁側に腰かけていた。
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