続★俺だけの家政婦さん
「まさか、今後住込みの仕事があったら引き受けるって事?」

「え?そう・・・ってうか、もしそういう話があったらって事だけど、私は家政婦だから
そういう依頼があって条件が合えば住込みもありって事だよ。一応住込み経験者になったわけだし
これからは-」

「俺みたいな独身の若い男のとこなんかやめろよ!」

突然、野末くんの苛立った声が私の言葉を遮った。だけどその言葉に目が点になる。

なんで、野末くんがこんなことを言うの?

私がどんな仕事をしようがはっきり言って野末くんには関係ないし言われる筋合いなんか全くない。

「何で野末くんにそんなこといわれなきゃいけないの?私がどんな仕事をしようが関係ないじゃん」

さっきまで少し良い雰囲気だったのに、結局私たちは言い合いで始り言い合いで終わりなのか。

折角の感謝の言葉も薄っぺらく感じた。

「嫌だからに決まってんだろ?」

「何が嫌なのよ!」

「お前が知らない男の家に住込みで働くなんて嫌だって言ってんだよ!バカ」

「バカって何よ!私が誰の家に住み込もうが関係・・・・・・」

文句を言いながら野末くんの言った言葉にハッとして文句を言う口が止まった。

まるで恋人にでも言ってる様な言い方じゃん。

っていうか、なんで私をこっぴどく振った人にこんなこと言われなきゃいけないのよ。

大体、野末くんには好きな人がいるじゃん!

私に言うべき言葉じゃない。
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