続★俺だけの家政婦さん
あああっ!

家政婦になってこんなにイライラしたのは初めてだ。

昼食が終わり、私はこのイライラを食器とスポンジにぶつけていた。

何が会話がなくても楽しめるのよ。

ちらちらと視線を私に向け、まるで観察するような目で見たかと思えば

急にニヤリと笑って。

私がどうしたのか尋ねても「別に・・・」って言いながら鼻で笑っちゃってさ。

初日の最初の食事でこれかと思うと

これから先どうなるのよ!

私は泡を洗い流した食器の水気をいつもより強めにはらった。



天気がよく、洗濯物の乾きが早い。

私は洗濯物を取り込むと、洗濯機横の広いスペースでアイロン掛けをし、

クローゼットにしまう。

しかし、整理整頓が行き届いている。

どこに何をしまえばいいのかがちゃんと書いてある。

だからあれこれ悩む必要がないし、質問する手間もない。

でもここまで完璧なら家政婦なんて必要ない・・・と思ったところで

思い出した。


取材も兼ねていることに・・・・



でも、取材なんかしてないじゃん。

ご飯食べているときにニヤニヤしてるだけでさ・・・

思い出しただけでまたムカついてきた。

ちょっと冷静になろう。私はアイロンを掛け終えると

夕飯の買い出しに行くためスーパーへ行くことにした。
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