続★俺だけの家政婦さん
「もしもし」

『私だけど・・・そっちはどう?問題ない?』

問題ないわけないでしょ!

大きな声を出したら聞こえてしまうと思い声を極力小さく、

だけど怒りを込めて訴える。

「問題だらけよ!」

『えええ?!』

所長の怪訝な声が聞こえた。

「お母さん。何で、野島景が男だって教えてくれなかったの?」

所長と言うべきだったけど敢えてやめた。

『・・・…え?栞里、あんた知ってたんじゃないの?』

素っ頓狂な声に全身の力が抜ける様な気持ちになる。

「女だと思ってた。だから、引き受けたのに・・・野島景は
男性だった。しかもー」

同級生と言おうとした。

『なに?』

でも同級生の前に相手はお客様。それに野末くんの『仕事・・・なめんな』は

思った以上の威力があって・・・・・・

「ううん。何でもない。ところでこの住込みの仕事っていつまでやるの?」

問題はそこだ。取材を兼ねているのなら取材が終われば住込みも終われる。

『一応契約では1ヶ月って・・・栞里、契約書見てないの?』
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