続★俺だけの家政婦さん
翌日、6時に起きて身だしなみを整えてから朝ご飯の支度に取りかかる。

豆腐と長ネギの味噌汁と昨日の夕飯時に「朝、甘い卵焼きが食べたい」と

言っていたので卵焼きを作りながらアジの干物を焼いた。


朝食の準備が出来たが約束の7時になっても起きてくる気配がない。

作家さんて急にアイデアが浮かんだり、〆切りがあったりで時間が不規則なのかな?

でも、7時にって言われたから用意したのに・・・お魚冷めちゃうよ・・・

とりあえず、洗濯機をセットしてそれでもいなかったら・・・起こしにいく?


だが、結局野末くんが起きてくる気配がないまま時間だけが過ぎる。

このまま放置しておけばまた何か難癖つけられるのがわかっているので

仕方なく寝室の前まで来たが、部屋をノックするのにこんなに勇気がいる

なんて初めてだ。

ドキドキなんていうかわいい表現ではなく緊張と言った方がいい。

独身で、同級生で、振られたという3拍子揃った相手・・・いや、一つ忘れてた

最低も付け加えると4拍子だね。

とにかくお客とはいえやっぱり緊張するんだよね・・・

と、思いながらもノックした。
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