続★俺だけの家政婦さん
コンコン


「野末くん?朝食ができたよ」

声をかけてみたが、返事はない。

もう一度だけ、さっきより大きめな声で声をかけたが、やっぱり

返事はない。

私は全身でため息を吐くとドアノブに手を掛けゆっくりとドアを開けた。

遮光カーテンのせいか、部屋の中は真っ暗で暗めのフットライトが足下を照らしている。

野末くんはダブルベッドなのに右端で枕を抱えて眠っていた。

私はベッドの右側にまわり眠っている野末くんを見下ろしながら

声をかける。

「野末くん、もう7時すぎてるよ。起きて」

野末くんは身体を少し動かすだけで起きる気配はない。

こうなったらもう一度起こしてダメなら諦めよう。

それで起きたときに文句を言ってもちゃんと言い返せる。

私は眠っている野末くんの肩に触れると前後に軽く揺すりながら

名前を呼んだ。

「野末くん。起きて」

「ん~~~んっ・・・うん」

唸りながら仰向けになると布団がずれて上半身が見えたが、何も身につけてない。

昨日は服を着ていたからわからなかったけど、意外にもほどよく筋肉がついてて

不覚にもドキットしてしまった。

でもまさか・・・寝てるときは全裸ってことないでしょ~ね。

ここはもう一度だけ名前を呼んでそのまま部屋を出た方がいいと思い

最後にもう一度だけ「野末くん起きて」とだけ言って部屋を出ようとした。
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