続★俺だけの家政婦さん
それから15分ぐらい経った頃

書斎の方から野末くんと小島さんの声が聞こえてきた。

「それでは、よろしくお願いします」

小島さんはゆっくりと一礼し、廻れ右をするとパンプスを履き

もう一度野末くんの方を向き軽く一礼する。

「〆切りに間に合うように頑張るよ」

紳士的に微笑む野末くんに本の少しだが小島さんは目を細め口角が上がる。

ここに来た時は凄く事務的な仕事モード全開だったけど

この私の目はごまかせない。



小島さん野末くんの事・・・好きだ。



なんて言うのかな~~。

胸に秘めた思いをぐっと堪えているんだけど


ふとしたときに相手への思いが見え隠れするって言うの?


そんな感じだ。


するとふと小島さんと目が合う。

私は咄嗟に

「ご、ご苦労様でした」と90度近い角度でお辞儀をする。

ヤバい、人間ウォッチングしてたのバレたか?!と

頭を下げ顔が見えないのをいいことに顔を歪める。

「こちらこそ、長時間お邪魔いたしました。あの・・・家政婦さん」

「はい?」

顔を上げると小島さんは私に力強い目を向ける。
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