続★俺だけの家政婦さん
そんなわけでこんな生活が3日ほど続いている。

正直、もうやめて欲しいと思うけど雇われてるので言えない。

しかし、野島景の新作に家政婦はどんなポジションで登場するのだろう。

シンデレラストーリーなら家政婦が御曹司に見初められて・・・っていうのは

ありだけどさ~

実際、そんなことまずない。

だけど、もしそういう話なら読んでみたい。

リアルではあり得ないけど物語の中なら夢を見させてくれるんだもんね。

それに・・・野末くんだけど野島景だから。


「栞里、悪いけど飯の時呼んでくれ」

「わかった」

こんな会話もここ3日間続いてる。

いつもなら大体夕飯時になると呼ばなくても野末くんはリビングにやってきて

ソファーに足を投げ出しながら横になりテレビを見ているが

執筆が始った途端、ぴたりとそれが止まった。

なので家の中はとても静かだ。


ふとカレンダーに目をやるとここでの仕事も2週間を過ぎ、のこり1週間と半分ほどとなった。
野末くんから延長の申し出もなさそうだし

予定通り1ヶ月で終わりそうだ。

担当が野末くんというのを省けばこの家はとても使い勝手もよく

住み心地は私の住むマンションと比べれば最高にいいんだけどな~~

そんなことを思いながら書斎の扉を見つめる。

その時だった。

チャイムがなった。
< 83 / 181 >

この作品をシェア

pagetop