続★俺だけの家政婦さん
インターフォンを見ると相手は須藤歩先生だった。

前回うちに来たときかなりずかずかと家の中に入ってきた。

今、野末くんは執筆中だし相手はライバル。

この状況はあまりよろしくない。執筆中は遠慮してもらおうと

インターフォン越しではなく直接言うため玄関の戸を開けた。

すると目の前には満面の笑みを浮かべた須藤先生が立っていた。

「こんにちは栞里ちゃん」

「こ、こんにちは。あの･･･すみません、のず・・野島先生は今執筆中で
して･･･」

申し訳ない気持ちで頭を下げると頭上から思ってもいない返事が返ったきた。


「大丈夫。今日は栞里ちゃんに会いに来たんだ」

「え？」

驚いてぱっと顔を上げると須藤先生は私の肩をぽんと叩くと靴を脱いで

勝手に家に上がった。

「す、須藤先生？」

大きな声は出せば執筆の邪魔になるから小声で呼ぶが

無視するかのように足取り軽くリビングへと入っていった。


私に用って一体何だろう。

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