続★俺だけの家政婦さん
須藤先生の言葉に胸の奥がドクドクと音を立てる。

あれだけのイケメンだから今まで彼女がいなかったなんて事は

ないとは思っていたけど、数年ぶりにあった野末くんは

昔のままで興味がなかったり知らない女性には冷たくて・・・

あんなこっぴどい振られ方をしたけど

普通に接してくれるのは自分だけだと心のどこかで思っていた。

だから、彼女がいたことを知った今。

ショックというか・・・言葉では言い表せない感情が

ぐるぐる回っていた。

「栞里ちゃん?」

「え?は、はい」

須藤先生に名前を呼ばれ我に返ったが私を見る須藤先生の目は

なぜかニヤニヤしている。


そしてスープを飲みながらまたも須藤先生から意外な言葉が発せられた。

「似てたんだよね~」

言葉の意味がわからず首を傾げると須藤先生の指が私を指した。

「野島っちの元カノが栞里ちゃんに似てたの」

私は目をパチパチさせていると、須藤先生は口角をぐっと上げた。

「今思うと、栞里ちゃんに似た女の子と付き合ったんだろうね~
だけど、そう長くは続かなかった。ねえ・・・栞里ちゃん」

「は、はい」

「野島っちとはどういう関係なの?単なる家政婦さんじゃないよね~」

口角がさらに上がった。

しかも凄く楽しそうだ。

私は・・・食欲が失せた。
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