あなたの愛に深く溺れてしまいたい
でも37歳で、未だ独身ってことは、やっぱり性格に難ありなんだと思う。


「女はいない。興味がない」

「え……」


一瞬、高梨部長も含め三人が固まった。


女に興味ないって……まさか、そっち!?


「恋愛対象は女だ。勘違いするな」


び、ビックリした…。これで男が好きなんて言われたら、私ここでぶっ倒れてたかもしれない。


「あははっ!柴咲は淡々として話すからなぁ。結婚する気はないのか?」

「ないですね。女なんか面倒くさいですね。一人でも、じゅうぶんに不自由なく暮らしてるんで」

「そうかぁ?結婚はいいぞー?疲れて帰ってきたら笑顔で迎えてくれて、美味い料理があって、抱きたい時に抱ける」

「部長、そういう発言はやめてください」

「あー、悪い悪い。女性がいたんだったな!」


本当に、この人は…。でも高梨部長の場合、こういう発言をしてもエロく聞こえないんだよね。


「はい、お待ちどうさま!唐揚げ定食とカキフライ定食ね」


そんな話をしていると、二人の定食がやってきて、すぐさま二人は食べ始めた。


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