あなたの愛に深く溺れてしまいたい
「……私も元彼のこと忘れたい」
「あぁ、忘れさせてあげる」
そう言って松谷課長は少し屈むと、触れるだけのキスをした。
そうして私たちはホテルを出た。
「じゃあ、気を付けて帰るんだよ」
「はい、松谷課長も」
「うん。あ、そうだ。LINEやってる?」
「え?あ、はい」
「じゃあ、教えてくれる?」
「え。でも交換して、いいんですか…?」
だって、もし万が一奥さんに見つかったりしたら…。
「大丈夫だよ。LINEは個別に音消せるでしょ?」
「あー…そう、ですね」
聞いた私がバカだった。音だって消せるし、読んですぐに消去すれば証拠は残らない。
名前だって変えられるし、うん…聞かなきゃ良かったのかも。
「じゃあ、連絡するよ」
「…はい、おやすみなさい」
今度こそ、私たちは駅前で別れた。
これから私は抜けられない生活を送ることになる──
「あぁ、忘れさせてあげる」
そう言って松谷課長は少し屈むと、触れるだけのキスをした。
そうして私たちはホテルを出た。
「じゃあ、気を付けて帰るんだよ」
「はい、松谷課長も」
「うん。あ、そうだ。LINEやってる?」
「え?あ、はい」
「じゃあ、教えてくれる?」
「え。でも交換して、いいんですか…?」
だって、もし万が一奥さんに見つかったりしたら…。
「大丈夫だよ。LINEは個別に音消せるでしょ?」
「あー…そう、ですね」
聞いた私がバカだった。音だって消せるし、読んですぐに消去すれば証拠は残らない。
名前だって変えられるし、うん…聞かなきゃ良かったのかも。
「じゃあ、連絡するよ」
「…はい、おやすみなさい」
今度こそ、私たちは駅前で別れた。
これから私は抜けられない生活を送ることになる──