理想は、朝起きたら隣に。

「待って。本当によく意味が分からない」

優衣の早口の支離滅裂な言葉に首を傾げる。
私の変わりに慶斗にメールをしたことがある?

新郎の比呂さんには最初、慶斗に会うために近づいた?


予期しない言葉にうろたえた私の目の前で彼がプラネタリウムを差しだしてきた。

「抜けよう」
「え」

「先に出てるから」

慶斗は上着を取りにいくと、上着から煙草を取り出す。

全く口を付けていないピーチウーロンを渡され、私はそれを飲んでから決めようと思った。

けれど、そのピーチウーロンはすでに四杯目で私の思考はきっと既にまとめじゃなかったのだと思う。

一等を取らなかったのは、林田さんを選んでも良いと選択技を残されたから。
けれど、そんな彼の優しさが腹立たしい。

まるで自分が導いているかのような、私の心を揺さぶる様な駆け引きに苛々する。


「美春、お願い素直になって」

「……優衣」

「慶斗は、あー見えてすごく一途な奴なんですよ」

とうとう比呂さんまで出てきて、口添えし出した。

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