理想は、朝起きたら隣に。
「誤解って何? 私が悪いみたい。連絡をしなくなったのは私じゃない。でも私にも悪いところはあったから、――避けられても当然だって、嫌われても当然だって諦めてたのに」
慶斗の誕生日の日に優衣を優先したのは確かに反省するべきだった。
彼女の呼びだす理由なんて大したことじゃないって分かっていたはずなのに私は、どうして簡単に信じてしまったんだろうって。
「美春はそんな所も美春らしいと思っている。友人思いで、他人の気持ちに敏感で。確かに優衣って子には振り回されている気がしたけど、あの子が居てくれなきゃ美春はいつまでも殻に戸閉じこもっているきもするしな」
「……六年も連絡してこなかったのに、今は慶斗の言葉とか信じられない」
喋らなかったら高嶺の花。
喋れば、いじっぱりで可愛げがない。
そんな私に、慶斗はどうして今さら会いにきてくれたっていうんだろう。
「それも誤解だ」